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映画とか本とか好きなものとつぶやき

ブルーバレンタインと好きの温度

今日は少し前に見た作品の話でも。

 

ブルーバレンタイン

 

以前からパッケージ?フライヤー?が素敵だなと気になっていた映画。

Netflixにあったので仕事の合間に見てみたら、なかなか胸を切り刻まれるような作品でした。

 

一言でいえば、すごく良く出来ていて駄作じゃないのに人にとてもオススメしづらい映画。

心がえぐれるえぐれる。

過去の恋愛の苦い思い出を、これでもか!、とザックザク掘り起こしてくれます。死ぬ。

 

カップルで見るの厳禁。失恋後に見るのも禁止。

それはそれは深くて暗い沼に引きずられます。瀕死になります。

 

それなのに最後まで観るのをやめられなかったのは、やっぱり作品がとても良く出来ていたから。

 

 

※ここから先はネタバレありです。

 

カップルの恋愛の始まりから終わりまでを描いてあって、その描写がリアリティがありすぎるのです。

 

巧みな描写に、2人の心が離れてからはもちろん本当に傷口に塩を塗り込まれるようなヒリヒリとした痛みがありました。

 

でも、それ以上にやられたと感じたのは、出会って間もない、盛り上がっている2人に感じた恋愛の温度差でした。

 

シンディに一目惚れして夢中になり、目をキラキラ輝かせるディーン(とてもかわいい)。

今まで沢山の男性と体を重ねてきたシンディ。

 

最初から、ディーンのシンディに対する愛情は、強く感じるのです。

それは愛するあまり、結婚しようとする行動だったり、シンディに本当に夢中になり、血の繋がらない娘にも愛情を持って大切にする気持ちだったり。

 

対するシンディには、ディーンを愛する以前に、自分の満たされない気持ちを満たして欲しい、という気持ちが先にあると感じました。

だからなのか、シンディのディーンへの気持ちは、私の目にはどうしても一時的なテンションで、気持ちが手に入ったら消えてしまうもの、と映って仕方ありませんでした。

 

愛したから愛されるとは限らない

いい人だから愛されるとは限らない

 

好きだった相手に感じ始める違和感

置いてきぼりにされる愛情

 

そんな恋愛における不条理

 広がっていく二人の温度差

 

主演二人の演技力が素晴らしくて、演出が素晴らしくて、シーンの何もかもが痛くてたまりませんでした。

どうしてこんなにリアルに繊細な心の機敏が描けてしまうのか。

その才能に感嘆しました。

 

シンディとディーン、どちらの立場になって見るかでどっちが酷く見えるかという差があると思いますが、私はディーンの方により感情移入しました。

 

ディーンの着てる服はどこから見てもダサいし、稼ぎの悪い仕事に就いているし、髪の毛も寂しくなってきた。

でもそのひたむきな愛情に、こんな風に愛してくれる人はいないよ!シンディ!という気持ちで観ていました。

 

でも、それでも。

どちらが全面的に悪い!、とは言えないんですよね。

 

誰かに言われて好きになったり、嫌いになったり出来ないのが恋愛。(書いててつらい)

2人のバランスが合わなかった、としか。

どちらの気持ちも分かるからどちらも一方的に責められない。

 

私には2人の関係は、こうすれば上手くいったのでは・・というものではなく、壊れるべくして壊れた、もののように見えました。

 

悲しいけれど惹きつけられる映画です。

恋愛初期のドキドキ感も、ラブラブの高揚感も、上手くいかなくなってきた寂しさも、別れの悲しみも、嫌というほど味わえます。

 

 観ているのが辛すぎてもう一度観たいとは思えませんが、観たらライフがゼロになるけど凄い映画、という一言と共にオススメしておきます。

 

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