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映画とか本とか好きなものとつぶやき

感動ポルノの裏側で

毎夏恒例の24時間テレビはいつも通り見ていないのですが、Twitterで話題になっていて思い出したりしたのでなんとなくブログに。

 

24時間テレビといえば感動のドキュメンタリーやドラマ。

私は例のごとく、そういったものが嫌いでした!

正しくいえば、感動を与えてくれるものとしてハンデを持った人が消費されることや、感動を押し売りするようなやり方が嫌い、というべきか。

 

昔、24時間テレビのドラマを食い入るように見る家族に不快感を示したら、「考え過ぎ」と返されひっそりと傷ついたりしたのですが、今は感動ポルノなんていう言葉も知られるようになり、そういった演出に批判的なバリバラが支持されたり、緩やかながら少しずつ変わって来ているなぁとは感じます。

 

そんな私も、思いがけず感動ポルノの提供者にされたことがあり、24時間テレビのあの雰囲気に触れると、その時のことを思い出します。

 

小学生の頃、私は車椅子で学校まで通学していました。

学校は普通の公立の小学校で、一緒に通っていたのは近所の同級生2人。

ある日いつものように登校していると、突然知らないおじさんが現れて、

「ちょっと写真撮らせて~」

と言って、名乗りもせず私達の写真を撮り去って行きました。

突然のことで私や友達は「???」でしたが、そのまましばらく時が過ぎ。

 

しかし、ある日新聞を開くと、読者投稿写真のスペースに、その時の写真が!!

 

発見した父は嬉しそう。

一緒に写真に写っていた友達も写真を見つけて嬉しそう。

私は「なんで載ってるの?」とゾッとしてモヤモヤ。

しかもあのおっさん←(おっさんと呼ばせていただく)名前も知らないし。

投稿するとか聞いてないし?

子供でも、勝手に写真を撮られて使われて、「ほら、感動的でしょ?」なんて扱われたら言語化できなくても、気持ち悪さは感じる。

 

まあ今の時代なら、個人情報保護の視点もあり失礼な行動として批判されそうな出来事ですね。

さらにこれには続きがあります。

 

それからさらにしばらくして、なんと写真を掲載した新聞社の記者が、学校に取材に来たのです。

 

校長室に呼ばれた、私と写真に撮られた友達2人。

突然のことに驚いたし「イヤだな~」と思ったものの、周りにはニコニコの先生たちと記者さん。

マンガやドラマのように、「嫌ー!!」と泣きながら校長室を飛び出せるわけもなく。

いや~、飛び出したかったけど。子供も空気を読む。

取材拒否の確認があるわけでもなく、「笑って~」と写真を撮られ取材終了。

 

後日、「仲良し3人組」的なタイトルをつけられ、写真付きで新聞に載りました。

その友達も、別に仲は悪くなかったけど、特別仲が良かったわけじゃないんですけどね!

 

周りにとってはいい思い出でも、私にとっては、ターゲットにされた自分と、一緒に写真に取られた友達も含め周りの反応の違い、その感覚の隔たりに、深い悲しみを感じた出来事でした。

 

今なら勝手に写真を撮っているところからおかしいのでプチ炎上してもおかしくないし、私の感覚を肯定的にとらえられる方もいると思いますが、その頃は「褒めてるんだから嬉しいよね?」という風潮でした。

 

ハンデがあってもなくてもがんばってる人は素晴らしいし、励ましや感動をもらえることがある。

けれどそれとは別に、人を感動や癒やし、純粋さを与えてくれるものとして期待することは、賛辞であれ、相手を人間として見ていない、差別的な視点でもあると思うのです。

そして、人の写真を勝手に撮っちゃいかん!!!

 

そんなお話でした。